TDM - トウキョウダンスマガジン

TDM Special Interview
DJ KATSUYA
今回の楽曲はどういった流れで制作する事になったのですか?
 

K:
ジョイ・カードウェル※はすごく好きなヴォーカリストだったから、彼女の来日が決まった時にお願いするって決めて作ったの。作った楽曲を聞いてもらって、やってもらいたいってお願いしたんだよね。そしたらその場でOKしてくれたの。気に入ってもらって嬉しかったよ。それから作っていく段階で、微妙に変わっていくんだけど、大まかな構成や基本的な音楽性っていうのは変わらない状態かな。メジャーの仕事の場合はいろんな環境があると思うけど、アンダーグラウンドじゃそんなのないから、ヴォーカリストの人って嫌なものは歌わないし。1年半前にできていた曲を、歌が入ってきてから納得できる状態にするまでが大変だった。スタジオで作っていると、結構良く聞こえるんだけど、家に帰って、普段聞いている環境で聞いてみると違ったり、クラブで聞く場合を想像してみると違っていたりね。でも、毎回、時間をかければかけるほど良くなっていくから、きりがなかったりするんだけど。

※ジョイ・カードウェル(Joi Cardwell)…92年からの10年間、ハウスシーンで最も人気の高いヴォーカリストの一人として、過去リリースしたシングル全てがBillboardマガジンのクラブプレイにチャートインしたという輝かしい記録を持つ。中でもSatoshi Tomiie、Deep Dishをリミキサーに迎えた"Trouble"、Hex Hectorをリミキサーに迎えた"Jump For Joi"、"Soul To Bare"、そしてLil Louisとのコラボレート作"Club Lonely"、"Do U Luv Me"がアンセムとなる。

KATSUYAさんの好きな曲やプレイについて、どんな所に惹かれますか?
 

K:
何に惹かれちゃうというよりも・・・あの人がプレイしていたあの日の時間だったりとかぁ、瞬間的な時間だったりとかをいいと思うから、この人がいいっていう執着もそんなにないかな。同じ一つの曲があっても、みんなかけ方が違うから、作る雰囲気が違うし。絶対、フロアーが盛り上がると思っている曲でも、「何でそんな曲かけているんだろう?」っていう状態の時もあるし、順番が違うだけでその曲を生かせるか?生かせないか?に関わってくる。

選曲に関しては本当にフロアーとご相談。(笑)スタイル的によく言われるのが、ブースの脇とかにいる人に「そろそろ曲終っちゃいますよ。」って。それぐらい最後の1、2分で選曲してる。でも、それぐらいで選曲しないとつかめない。曲を変えた途端に次の選曲し始めるんじゃなくて、7分〜10分とかある曲の雰囲気を「どうなのかな?」って感じて、インスピレーションを受けて、「あ、これかぁ。」みたいな。ハウスは1回のプレイ時間が6時間〜8時間とかの時があるから、好きな曲は何回聞いてもいろんな聞かせ方もできるし、かけ易いかもね。

――「NYCのクラブでダンサーに感動した」

  K:
表現の仕方…何だろう?ステップを踏むとか踏まないのレベルじゃなくて、曲を聴いて、それに対しての身体全体っていうのかなぁ?上手くいえないけど、そういうところに凄いレベルを感じたよね。動き全てがArtになっているから素晴らしいと思う。
その後、「俺は誰を見ていたんだろう?」って調べてみたら、E JOE(ELIETE FORCE)だったんだけど、有名なんでしょ。(笑)その当時の“SHELTER”※って、黒人95%、白人2%、日本人3%ぐらいなのね。踊りの上手い人ばっかりの中で(EJOEが)ピカイチ目立ってた。もう、違うの!光が・・・。たとえ天狗になっていてもいいぐらい、それ以上に、美しい。
「あなたのArtは素晴らしいです。」っていっちゃうもん。俺とかはダンスをやってなくてこんなに感じちゃったから、ダンスやっている人は、もっとツボを刺されているんだと思う。BEST OF STREET DANCERだって思ったね。

※SHELTER(シェルター)…ハウスシーンにおいては伝説ともいうべき、ニューヨークの老舗CLUB。
 
Live For The Day /
Nature soul feat. Joi Cardwell

■アーティスト:Nature soul feat. Joi Cardwell
■タイトル:Live For The Day
■レーベル:Common ground recordings
■品番:CGR-OO4
■仕様:アナログ12インチ
■希望小売価格:¥1,260(税込)
■発売日:2006年2月中旬予定
■問い合わせ:03-3453-5699
(insense music works inc. )

2006年、3月。ついに、コモングラウンド・レコーディングスがスタート!!!そして待望のニューリリースは、ディープハウスDJ KATSUYA&Sin率いるジャパニーズ・ハウスユニット「Nature soul-ネイチャーソウル-」の新曲をリリース!今作は、「ネイチャーソウル」が手がける初のボーカルソング。フューチャリングにはJoi Cardwellが参加!心に響くメロディアスな楽曲と、Joiのクールでリッチなボーカル、そしてDJ KATUYAの感性がミックスされ、既にプロモの段階で国内外問わず数々のビッグネームDJたちにパワープレイされピークタイムには欠かせない一曲になっている。
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'06/02/17 UPDATE
Interviewer AKIKO
Photo by imu
関連Topics Update:06/02/17
MAESTRO(マエストロ)
DJ KATSUYA オススメ映像作品「MAESTRO」

1970年代、ニューヨーク、クラブカルチャーの礎を築いた伝説の数々がいま明かされる
ドキュメンタリーフィルム「MAESTRO」(マエストロ)は今日の世界のダンス・ミュージックのルーツとも言える。


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