TDM - トウキョウダンスマガジン

TDM Special Interview
DVD「X-Step Collection2」発売記念 KATO / HIRO

hiroHIRO(ALMA/S.T.O)
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ストリートダンスの本場ニューヨークにて4年間ダンスを学び、“MYA”のバックダンサーなども経験。ハウスダンスのオリジネーターが集まる”Dance Fusion”にも所属し、帰国後は日本最強のハウスダンスチーム”ALMA”のメンバーとして、数々のゲスト出演を務め、個人でも数々のダンスバトルで優勝。2005年・2006年と“MISIA”のバックダンサーとしても活動中。

【BIOGRAPHY】
2003 "JAPAN DANCE DELGHT" Vol.10
GLASS HOPPER+PINOCCHIOとして準優勝
2004 "小柳ゆき"バックダンサー
2005 "THE GAME" 2連覇
"MISIA"ツアーダンサー
DVD「TOKYO INDEPENDENT」Vol.1 & Vol.2 出演
kato

「X-Step Collection2」では、コンクリートを貴重としたレストランバーが舞台。そのお洒落な空間、そして工夫された構造にHIROの華麗なステップとフロアムーブが見事なまでにマッチしている。

ダンサーのプロモーション活動について思うこと…
 

―セルフプロデュース・ダンサーの目でのマネージメント、コーディネート。

ダンサーとしてのプロモーション活動をする以前のこととして、自分のプロモーション活動も必要で、現場にたくさん出て、今のシーンや流行りを知って、自分のできる限りのことはすべてやった方がいいと思います。そして、その中から魅力のあるダンサーが、色々なプロモーションなどの努力をしていくと、自然とチャンスは巡ってきます。 あと、今後は、マネージメントやコーディネートを現役のダンサーでやっていく人が増えていくんじゃないかなと思います。一般の人の目からではなく、ダンサーの目からのブッキングを提案したり、もちろんそれによって利益も得つつ、シーンの活性化やいろいろな人をフューチャーしていけるような存在の人が、これからもっと出てくる気がしますね。

自身のプロモーションについて
 

−やる前に「かっこ悪いな」って思ってやめるよりは、やった後に、「これはもうやめよう」って思えばいい。

hiro大事なのは、全てのプロモーションに共通して自分のダンスをレペゼンできる場所を広げていくことだから、どのポジションにいてもそのプロモーションを続けていくべきだと思うんです。例えば、今も何人かキャリアのある人でも、賞を取れなくてもバトルやコンテストの場に出ている。今の若い人は、それ以上に努力しないと、なかなか追い越せないと思います。そういうシーンを刺激するようなプロモーションをやれるだけ全部やる。やる前に「かっこ悪いな」って思ってやめるよりは、やった後に、「これはもうやめよう」って思えばいいと思うんです。

ダンスDVDは、一メディアとしてプロモーションに繋がると思いますか?
 

ダンスDVDに出演することは、クラブ方面の活動ではないですし、プロモーションとしてとても幅広くなることなので、ダンサーとして現役でいる限りは、する努力をした方がいいと思います。ただ、そのチャンスは望んでも誰にでも与えられるわけではないので、実際はとても難しいですね。

ソロ活動と「ALMA」や「S.T.O」というチームでの活動との違い
 

これ難しいですね(笑)。俺の中ではソロとチームは全然違います。

hiroまず「チーム」っていう仲間には2通りあって、一緒にダンスを始めてそれがチームになるのが普通ですよね。でも、「ALMA」に関して言えば、今までさんざんソロ活動をしてきた人たちが集まって、お互い意識し合って、高め合っていくって言う意味でのチームですね。でもそれぞれはユニットもやるし、互いのソロ活動にも干渉しない。俺なりのソロとして、「ALMA」としてのカラーじゃないものを違う分野で試して踊っているし、それをチームでやろうとは思わないです。それぞれがひとり立ちして成り立っているチームであって、互いの一番理想としている形も、感性も、概念も、全部が違うから、それを尊重し合おうとする。それがチームですね。ソロ活動では自分の概念に従って動く。それがオレのスタイルです。

―「現場に出て行くチーム」と、「自分の仲間という意味でのチーム」。

「現場に出て行くチーム」と、「自分の仲間という意味でのチーム」が、同じ場合と違う場合があります。どの時代でも、自分と同じ目線で同じことを共有できる、いろいろ話し合える仲間は絶対に必要。学校の同級生と仕事の仲間とが違うのと同じで、同級生とうまくいくから仕事の仲間ともうまくいけるようになると思うんです。「ALMA」は仕事として、本当に真剣に一緒にやって行ける仲間。「S.T.O」はジャンルやチームは違っても、仲間として共通の価値観を持ったメンバー。 全部ひっくるめて皆で活動する時もオレの中ではチームなんです。ある時期が来るまでは、自分でけじめをつけて、仲間と悩みながらも高めあっていく時と、仕事としてショウをやっていこうっていう時とでの一線をどう引くかを考えながら活動していったほうがいいと思いますね。

HIROから見る、関西のダンスシーンの印象
 

―新しいものを発信源として発信する関東、自分達が持ってるものを進化させる関西。

一言で言うと「芯が強い」です。流行や時代の流れを受け入れたりすることに対して関東と関西の差は今ほとんどないと思いますが、関東のダンサーはシーン全体の影響を受ける割合が高いです。関西は受け入れるけど基盤に基づいてやってる人が多いですね。根本的な最終的なところが変わらないんです。だからひとつのことをやってきた人に関して言うと、関西の方が強いと思います。感性に新しいものを取り入れるんだけど、そのスタイルであることに変わりはない。

新しいものをうまく取り入れてそれを発信源として発信するのは関東のほうがうまいかもしれないけど、自分達が持ってるものを進化させているって言う意味では関西が強いと思いますね。ただ、ハウスに関しては東京の影響を関西も受けているとは思います。個性っていう意味で、魅力のあるハウスをする人は東京のほうが多いですね。

ダンスDVDに関して、昔と変化してきている部分
 

―作り手のダンスに対するこだわり、知識の高まり。

hiroレクチャーやショーケース、インタビューといったDVDに収録される内容としてはほとんど変わっていないと思います。ただ唯一変わったところは、DVDを作る側のこだわりが、強くなってきたところです。この「X-Step」シリーズも、ダンサー個人を、ロケーションや雰囲気、演出を持って撮影していますしね。昔よりもDVD制作する人がダンスを知っている人が増えてきたからでしょうね。映像の質や音へのこだわりを持ってくれているから、前よりも出る側としてはのびのびとやれるようになって、いい踊りが撮れる様になってきたんじゃないかな。

ダンスDVDの魅力・今後の役割について
 

―情報源として、影響力のあるもの。

これはDVDに出る側としての意見ですが、普段ショータイムを見に来られない地方の人や、ダンスが好きだけど、生活の事情で深夜クラブに出かけられない人・若年層の子たちが、実際に現場に行かなくてもダンスを観られるので、すごくDVDの影響は強いと思いますね。必ずしも不健全な場所に行かなくても済むし、記録にも残って何度も見返すこともできる。情報としてちゃんと捉えられるから、観る側が選ぶことができるくらいの情報源になってくれば、もっと影響力は出てくると思います。

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Special Thanks:X-Step
Interview & photo by AKIKO

'06/10/20 UPDATE
関連Topics Update:06/10/20
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