TDM - トウキョウダンスマガジン

WaDoo〜“WaDoo”として、“和田圭介”として。〜
WaDoo〜“WaDoo”として、“和田圭介”として。〜
ダンサー、WaDoo。またの名をレーベル、common ground recordingsの和田圭介。この二つの顔を使い分ける彼に行ったロングインタビューをお届けしたい。今回は同レーベルから発売されるコンピレーションシリーズ第一弾「FLORIA」を引っさげて登場したのだが、話題は一向に核心に辿り着かない展開に・・・。そこに現れたのは昼と夜の二つの顔と一つのマインドだった。彼は彼らしく、それを楽しんでいるように見えた。

WaDooWaDoo / 和田圭介

日本一赤いバラが似合う?情熱的ダンサー、WaDoo。伝説のクラブ「GOLD」から始まったクラブ&ダンス人生は1991年から現在まで続く。これまで「THE TAILWAGS」「SIX SENCES」「Zero db」などの活動により、ダンスシーンに確固たるダンサーとしてのポジションを構築。MISIAのツアーダンサー活動をはじめ、ハウスDJ'S & DANCER'Sからなるユニット「T.U.G UNITED」のプロデューサー (毎週火曜日@SECOにてパーティを開催) 、代官山@AIRを代表するダンスイベント「BLACK FLAMINGO」のショーケースコーディネイト等、様々な経験を経て、今回はレーベル「common ground recordings」の和田圭介としての新たな一面を引っさげてTDMに登場してくれた。

原点。伝説のクラブ・「GOLD」 

TDM

まず、お決まりの質問ですが、ダンスを始めたきっかけは?

Wadoo

WaDooん〜、やっぱり「CLUB DADA」だなぁ。もちろん「ダンス甲子園」もそうだし、「DANCE DANCE DANCE」もそうだね。当時、俺が中学生の頃って週に3本もダンス番組をやってた時代だったからね。特に俺はテレビっ子だったからそれから受ける影響がすごく大きかった。特に「(CLUB) DADA」なんて、最初は派手で綺麗なお姉さん達が出てる番組っていう印象で、それ目当てに誰かしらの家に集まって見てたからね (笑) 。でも、見てる内に、踊ってるカッコイイ大人たちに興味が沸いてきた。 「こんなダンス見たことない!かっこいい!」って。他のダンサーもみんな言うかもしれないけど、とにかく「モテそう!」って思った (笑) 。当時のディスコの現場にそのまま入り込んだような番組で、そういう場所がテレビで見れることにすごく衝撃を受けたね。そんな所で自分も踊ってモテたいな!みたいな。そっからだよね。

「CLUB DADA」「DANCE DANCE DANCE」:
共に1990年代初頭に放映していたダンス番組。 (SOUND CREAM STEPPERインタビューOZインタビュー参照。)

TDM

ブラウン管の向こうの世界が、段々現実になっていくんだもんね。

Wadoo

そうそう!それもあった。感動したね。テレビの中の人が、クラブに行ったらいるわけで。ZOOの人たちも、行ったらいるし。とにかくダンスに興味がわき始めて、「だったらやっぱり、現場だろう!」っていうところだよね。ブラウン管ではなく、状況を体感してみたいっていうのはあったし、当時、クラブに出入りすることが自分自身の中で何よりかっこいい遊びに感じていたね。「GOLD」だよ、俺が一番最初に遊びに行ったクラブ。忘れもしないね。体で感じる音が初めてだったからね。低音の"ブンッ、ブンッ"っていう着てる洋服まで震える、あの大音量の体感は、今までにない衝撃だったなぁ。まぁ、まだ耳がそんなに肥えてなかった時だから、なんとも言えないけど、理屈じゃなく感覚でハッキリ覚えてるよ。特に、「GOLD」のメインフロアなんて最高だった。凄く良い時代にクラブデビューできて本当に良かったと思ってる。

GOLD:
90年代のディスコブームの中心的存在であったクラブ・芝浦GOLD。ROOTSを始め、良質なダンスミュージックに良質なダンサーが集まり、ここでのパーティーをきっかけにダンサーになった人は数多く存在する。

テーマ。すべてはモテるために。

TDM

その時から始まって、今のWaDooがいるんだよね。変わってるものと変わらないものってあるのかな?

Wadoo

ん〜、踊るそのものの意味合い自体は変わってないっていうか・・・。俺の最大のテーマが、"踊ること"イコール"モテにいくぞ!"なんだよね(笑)。踊って、女性を中心に人から注目をされたいっていう。まぁ、男なら皆そういう気持ちを当然持ってると思うんだけど、特に俺はそれをテーマにしていて、"とにかくモテる踊りをしよう!"っていう感じ・・・ (笑) 。

TDM

・・・ほう。で、あの踊りになるわけですね (笑)。

Wadoo

(笑)。でも、"うまく上手に踊ろう"って人もいれば、"クレイジーに踊ろう"、はたまた "コミカルに踊ろう"だったり、色々な人がいるじゃん。それぞれがそれぞれのテーマとスタイルを持ってる中で、俺はそこを意識して踊っている。本番前も精神統一して、鏡を凝視して、「よし!モテにいこう!」みたいな気持ちで、ステージに上がっていくからね (笑) 。そういうスタイルは、ずっと変わってないと思う。

でも、表現 (ダンス) の形は変わってきたよね。色々なものを見てきたし聞いてきたし、体験してきた。最初はニュージャックスウィングから入って、ヒップホップも多少踊りつつ、ハウスに流れてきた。90年代はとにかくニューヨークのハウスダンサーを追いかけたね。2000年以降はハウスを踊りつつ、タップ、フラメンコ、アルゼンチンタンゴ、サルサ等に影響を受けて、現在のスタイルを構築してる感じ。 その都度、頻繁に聞く音楽の趣向も違うし、音が変われば世界観も変わるから、常に形を変えた表現になるのは当たり前。ただ、さっきからしつこいようだけど、モテるダンスをしようという根本は16年変わってない。

・・・だから、結局何も変わってないかも (笑)。

TDM

今では当時のブラウン管の中にいた人たちと、リアルな関係が築けてるよね。

Wadoo

WaDooそうだね・・・ありがたいよね。ずっとテレビや雑誌で見てた自分にとってカリスマ的の存在の人たちだからね。その中でも「GOLD」でROOTSのメンバーと知り合ったことが俺にとって凄く重要だね。ある時、それまでテレビの中の人でしかなかったKOJIさんにさ、すっげーひと回りも下の超ガキの俺を人に紹介する時にね、「コイツ、俺らの友達!」って、一言そう言ってもらったのは結構忘れられないね。それまでテレビで見てた、ましてやカリスマダンサーだよ。そんな人に、「コイツ、こんなガキなのにヤバイっしょ!結構踊れちゃうんだよ!」なんて紹介してもらっちゃった時には、感動したなー。

でも、KOJIさんに限らず、ROOTSの人たちは皆そういう温かいものを持ってる人たちなんだよね。だから、俺に大きく響いているのはROOTSの存在で、「GOLD」であの人たちがかっこよく踊る姿を見て、俺もかっこよく踊りてー!って強く思ったね。あの人たちの影響はすごく大きい。

ROOTS:
日本を代表するハウスチーム。メンバーはKOJI、HYROSSI、KANOGO、NADA、SHIMURA、KAIE、YAN、MARの8人。 (KOJIインタビュー3ページ目参照。)

TDM

ダンスを通じて、人生観や生き方を学ぶよね。

Wadoo

そうだよね。それがまさに今の俺のライフスタイル自体の、ほぼ全てを占めてるよ。プライベートなことだけど最近WaDoo Jrが誕生したんだよね!子育てにもダンスと音楽を通して感じたこと、学んだことを自分なりに伝えていけたらいいなぁと思ってるよ。

編集部注:
この取材の2日前、和田家に元気な女の子が誕生!この日WaDoo氏は命名を考えながら電車に乗ってきたという。めでたい!

理想。自分らしく在ること。        

TDM

結婚・出産も経て、今のライフスタイルだと、ダンスの存在はどういう位置づけになる?

Wadoo

そうだなぁ。根本は全然変わらないなぁ。「自己表現」の一言に尽きるね。しかも丸裸の自分で在れる空間と時間。なかなかみんな普段って周りの人に気を使って生活してるじゃん。まぁ、当たり前の事なんだけど。仕事でもプライベートでも“親しき仲にも礼儀あり”じゃないけど、少なからずさ。でも、自分にとって踊ってる時間って、本当の素のわがままな自分で在れる時なんだよね。自分にとってダンスは刺激でもあるし癒しでもある。喜んだり悩んだりも出来る。素晴らしいよね。

TDM

WaDooにとって、かっこいい男ってどういう人だと思う?

Wadoo

それまた難しい質問だな。なんだろな・・・。"自分らしく在れること"みたいなことなのかな。わかんないけど。自分もそれを心がけてはいるんだよね。

TDM

そう考えるとWaDooの踊りは、年相応なかっこつけっぷりになってるんじゃない?長年WaDooのダンスを見てきて、結構もう"自分らしく在る"スタイルにまで極めてると思うんだけど、逆にスキルや気持ち的に苦しかったり挫折した経験は?

Wadoo

WaDooそりゃあそんなのいっぱいありますよ〜。フィジカル面でもメンタル面でも、たくさんある。たっくさん。いっぱいある。・・・でも意外と寝て起きたら忘れてる方かな(笑)。苦い経験がいっぱいあったっていうのは覚えてるんだけど、細かく何があったかっていうのはそんなに覚えてない (笑) 。逆に、達成感とかなら、ひとつずつ、毎回感じながらやってるつもり。

スタンス。飽き症だからこそ取り組み続ける日々。

TDM

でも、基本的に今まで話を聞いてきて感じるのは、WaDooっていつも自分らしく在ることを守って、何事にも一生懸命で、真剣に取り組んでるよね。しかも、そのスタンスが変わらない。

Wadoo

WaDooそういう好感度の上がるようなコメントを言ってもらえるとありがたいなぁ (笑) 。いや、でも、それが自分のテーマだよ。自分が嫌だと思うことをひとつもやってないんだよね。今、昼は「common ground recordings」なるレーベルの“和田圭介”として動きつつ、夜はダンサー・WaDooとして活動していて、こんな偉そうなことが言える立場でもないんだけど、とにかく楽しんで打ち込めるものがないと、ライフスタイル全体の張りが出ないよね。わがままかもしれないけど、とにかく嫌なことはしたくない。やっぱり仕事もプライベートも楽しくないとね。1日24時間しかないわけだし。

TDM

現在のレーベルの活動は楽しんでやってるみたいだね。

Wadoo

そうだね。“和田圭介”ことWaDooは何でも屋ですよ (笑) 。でも、それについても考えたことがあって、結局、俺は飽き症なんだと思うんだよね。多分、一つのことをずっとやってるのがちょっと苦手なんだなって。今の昼間のレーベルの業務もしかりだし、過去には仲間同士でバー経営もやったし、クラブ(=SHIBUYA@FROAT) の経営にも携わったし、雑誌のクラブリポートページの連載もやってたし、ラジオの1コーナーのパーソナリティーもやったなぁ。ダンスを通じて色々経験させてもらった。ありがたいよね!

TDM

WaDooにはそういうダンサーと割り切ったスタンスというか、ダンサーだけで食っていこうとはしていないっていうイメージはあるよね。

Wadoo

それが、結局さっきの話につながって、結局、俺って飽き症なんだよね。逆を返せば、好奇心旺盛だよね。その時その時は凄く真剣でストイックなんだよ!一時はバーテンダーも本気でやっていて、ライセンスを取得することも考えていたよ!当然今やっているレーベルの業務もプロフェッショナルに仕事したいと思って、日々精進しているよ。

TDM

ちなみに、レーベルの仕事って具体的にはどういうことするの?

Wadoo

一言で言うと、音楽を創って、世の中の人に届ける仕事だよね。かつ、その音楽は自分の好きな音楽だから、自分にも合ってると思うし、そういうメッセージ的なものがすごくあるから、これも自己表現だよね。曲を創る人がいて、演奏する人がいて、歌う人がいて、そういう人たちと同じ気持ちで、CDを人に届けようっていう、同じ温度で今そういう裏方の仕事をしてるんだよね。楽しいよ。

昼の顔、“和田圭介”。

Wadoo

WaDoo「common ground recordings」の仕事はDJ ICHIRO君に誘われてやってるんだけど、元々ICHIRO君には過去の自分の所属チームの「THE TAILWAGS」や「SIX SENSES」のショウタイムの音をずっと作ってもらってて、初めて会ったのは10代の頃だから、かれこれ10年越えの付き合いになるかな。俺のダンス人生のほぼ全てを知ってる人だね。

DJ ICHIRO:
DJ兼有限会社インセンスミュージックワークス代表取締役。今回のプロジェクトcommon ground recordingsの発起人。ブレイク前のダウンタウンが司会を務めていた「DANCE DANCE DANCE」にも出演経験のある元ダンサーでもある。


最初にこのレーベルを「手伝ってくんないか?」ってお声がかかった時に、関わるメンバーを見たらほとんど知ってる人ばかりでビックリしたよ。結局、それまでのダンサーWaDooとして知り合ってきてた人たちばかりだったわけで、ダンサーWaDooとして築いた土台が、すぐに活きる場所というかチームだった。

特に今回「common ground recordings」の記念すべき一発目のコンピレーションアルバムの「FLORIA」に参加してるアーティストは、皆、気の知れた人ばかりなんだよね。デビュー当時から知ってるCalyn (Tsukishima) に始まり、そのCalynの新曲を手がけるのは、MISIAのプロデューサーでもある Joiさん。俺が尊敬する男の中の一人だね。MISIAダンサーとして彼の楽曲で踊ることは勿論、振付も担当したしね。DJ ICHIRO君と同様10年来の付き合いになるNATURE SOULのDJ KATSUYA君は、俺のオーガナイズするパーティー「growth」のレジデントDJだったり。俺はこの二人にハウスミュージックの本質を教えて貰ったといっても過言じゃない。AGORA RHYTHMのDJ SHINGOに至っては、彼らのリリースパーティーのプロデュースをやったり、その楽曲で踊ったり・・・。こんな素晴らしいメンバーに囲まれて、自分の良いと思った音楽を届ける仕事は、ダンスに対する想いと同じくらいの情熱を込めているので、本当にいろんな人に聞いてもらいたい。とにかく素晴らしいアルバムなので、ダンサーの皆にも聞いてほしいな。


TDM

「FLORIA」のダンサーに向けての聞き所はどういうところ?

Wadoo

そういう質問いいねぇ(笑)。コンピレーションアルバムだからいろんな要素が入り込んでいる。さっきも話したJoiさんプロデュースでカリンが歌う「Your Love Is Mine」は、哀愁漂う甘く切ない歌モノ・ハウス。最近俺はこの曲で踊るのがマイブームだね。「Trans Of Life」はブラジリアンハウスでこれまた気持ちよく踊れるよ。女の子のハウスダンサーが好きそうな感じ。H.GardenとJoiさんの「Gentle Rain」はとにかくヤバイよ。Joe Claussellリミックス。原曲も勿論素晴らしいけど、あのリミックスは特に素晴らしいよ。毎年ニューヨークの「Body&SOUL」で一番最後にかかるあれね。NATURE SOULとAGORA RHYTHMの新曲は逆にガッツリ踊りたいハウスダンサー問わず、野郎ダンサーズに聞いて貰いたいテックハウス。クールでダンサブルな感じだね。あとDJ ICHIRO君がリミックスを手がけた「BABY QUEIRO MAIS」はIncognito (インコグニート) とかThe Brand New Heavies (ブランニューへビーズ) 的なあの手のお洒落ハウスの要素だったり、とにかくいろんな要素のハウスが、ひとつのパッケージになってるアルバムに仕上がっているよ。俺、早速レッスンで使ってるもん (笑)。しかも、「この曲何ですか?」って聞かれることもしばしば。やっぱり気持よく踊れる音楽には反応するんだよね。そんな一枚になってるから、このインタビュー読んでくれたダンサーの皆にも聞いてもらって、そして踊って欲しいね!

Joe Claussell(ジョー・クラウゼル):
「Spiritual life Records」の主宰者であり、FRANCOIS KことFrancois Kevorkian (フランソワ・ケヴォーキアン) 、Danny Krivit (ダニー・クリビット) らと共にニューヨーク屈指のパーティー「Body&SOUL」をオーガナイズするディープ・ハウス界の重鎮。


相乗。WaDooが“和田圭介”を助ける時。

Wadoo

WaDoo今俺という人間は、ダンサーWaDooとしての顔とはまた別に、「common ground recordings」の“和田圭介”の顔と二つあるんだよね。俺AB型なんだけど、一般的に二重人格とかって言われるじゃん。それだよ、俺 (笑) 。感覚的に、“和田圭介”からWaDooへスイッチが入るって感じ。自分でも昼と夜とで顔や性格が全然違うなって感じてる。とにかく、やってることが表と裏とで正反対だしね。ダンサーWaDooは表舞台に立ってるけど、“和田圭介”はレーベルで完全に裏方に徹してる。毎日、日が落ちるとメガネと気持ちが変わるんだよね (笑) 。自然と「あ、切り替わったな」って感覚になる。さっき言った二重人格者じゃないけど、完全に“ WaDoo”と“和田圭介”でパートが分かれてる感じ。でも、表のステージに立つ人間だからこそ、裏にいる時に気付けることも多い気がするな。逆もしかりだね。

そうそう。この前、「FLORIA」を持ってレコードショップ回りしてた時に、とある店舗の担当の人に「ダンサーのWaDooさんですよね?」って言われたんだよね。昼間の“和田圭介”の時に突然「WaDooさん」って言われるとドキッとするんだけどさ (笑) 。「ダンス見たことあるんですよ。」って言ってくれて。そんな会話をきっかけに、ぐっと一気に話しやすくなってさ。共通の話題がなければ商品をプレゼンして終わりなんだけど、その人とは1時間近く話しちゃったからね。そういう意味では、ダンサーとしての経験も、昼の仕事の経験も、それぞれがつながって、助け合う時があるから、嬉しいし、感謝だよね。

今までは夜型だったから気づかなかったんだけど、昼間のシーンで活動してみて感じたのは、ダンサーって凄く影響力を持っていて、それが今まで自分が思っていたより大きく評価されていて、凄く興味を持たれているよ。実際、一線で活躍してるダンサーの人たちって、そういう裏方の人たちと接する機会が少ないだろうから、意外とピンと来てないかもしれないけど、社会から持たれている目というか、印象は確実に高評価だなと感じた。「みんなスゲーじゃん!」と思ったね。

未来。自分らしいライフスタイルを。

TDM

今後の具体的なビジョンや目標はある?

Wadoo

これからかぁ・・・一番難しい質問だね。ダンサーとしては、その時その時におけるインスピレーションを形にしていくのみ、だな。ダンサーWaDooとしてはっきりと形として、ああなりたい、こうなろう、っていうことではないのかなって思ってる。自分らしい表現を常にしていきたいというだけ。でも、そんなことを言いつつも、いろんな踊る場所を皆に与えてもらって、すごくありがたいと思ってるよ。すごく恵まれた環境にいるんだなって思う。とにかく、自分らしいダンスを、ダンサーWaDooとしては続けていきたいな。

そういう面で、形としてこの間のWORLD WIDEでやった「Ruby Club Tokyo」は、自分がやりたかったことに凄く近い。演技の要素や、メッセージ性や、ラグジュアリーな演出だったり、あれは結構俺に合ってるなって思ったし、あの現場は俺のカラーがすごく出しやすかった。ただ、俺が俺、WaDooでいればいいっていうポジションで、楽しかったな。今年もやりたいなぁ!

あとは、今年で知り合ってから16年目に突入した恩師、NADA先輩とは、今年いろいろ挑戦したいなと思ってるよ。出会ったのは俺が14歳の時でNADA先輩は20歳だった。本当にこの人から色々教わったね。この前、足を怪我したんだけど、すぐに「大丈夫か!?」って治療法を調べてくれたり、リハーサルの後に家にまで呼んでくれてアイシングしてくれたり、マッサージしてくれたり。この前、二人で出たバトルの時にも、待ち時間にずっとケアしてくれたり。その甲斐虚しく負けてしまったけど、あの人とそういう過程を共にして参加が出来たことが凄く思い出深いものになったね。それのリベンジも含めて今年はやるよ!

あとは相方、YAN-C君も、もうすぐニューヨークから帰ってくるから、それも楽しみだね。今年はもしや「Zero db」が復活するのか・・・みたいな (笑) 。俺としては久しぶりにやってみたいなって思ってるけどね。

YAN-C :
WaDoo氏とのハウスチーム「Zero db」のメンバー。2006年からニューヨークにダンス留学していた。

後ね、ジャンルレスな大所帯ユニット「GOLD RUSH」の活動もあるし、SO DEPPのNAOとも二人でやろうなんて去年から話してるし、ひよこくらぶ仲間 (笑) のTOORUとも何かやりたいなぁと思ってるし・・・。何だかんだ結構あるじゃん、今年のビジョン(笑) 。

GOLD RUSH :
HYROSSI、MANKEY、TAKUYA、U-GE、SOICHIRO、MASAYA、KOTA、ROKU、DAISAKU、PINO、WaDooからなるプレミアムなユニット。


TDM

最後に、TDM読者にメッセージを!

Wadoo

WaDoo“和田圭介”としても、ダンサーWaDooとしても、これからもよき表現者であり、周りの人間をバックアップできる、そういう裏方としてもプロフェッショナルな人になりたいし、とにかく自分らしく、アートしていこうと思っています。ダンスだけじゃなくて、ライフスタイル自体も己らしく在れれば、きっといい形でダンスも表現できるんじゃないかと思っているので、自分のアイデンティティーを大切にクリエイトしていく人がいっぱい増えればいいなと思います!長々読んでくれてありがとう!PEACE!
'08/02/08 UPDATE
interview by AKIKO
Photo by imu
関連Topics

common ground recordings presents FLORIA V.A. common ground recordings presents
FLORIA V.A.


Date : 2008.02.06 Release
No. : XQEB-1001 (common ground recordings)
Price : 2,400yen (tax in)
HMVで購入する
Amazon.co.jpで購入する

01. Your Love Is Mine / Calyn Tsukishima
02. Neve / Trans Of Life
03. Na Mira / Trans Of Life
04. Gentle Rain
(The Sacred Rhythm CD Version One) / H.Garden and Joi
05. Girassol / Labtranquillo
06. Baby Quero Mais(DJ ICHIRO REMIX)
/ Sampsonic feat. Vanessa Falabella
07. Live For The Day(Back To Life 2008 Mix)
/ Nature Soul feat. Joi Cardwell
08. Hidden Track / Agora Rhythm
09. The Horizon / Nature Soul
10. Cravin(Joe Claussell Remix / Piano Dub) / Joi

common ground recordings Official Web Site
[My Space]common ground recordings


Back Number