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オーガナイザーRAHA氏に、20回目という節目を迎えたMAIN STREETへの意気込みを聞いた。
■MAINSTREETを始めたキッカケは?
MAIN STREETを始めたのは1992年。当時日本では僕らの年代の仲間がN.Yへ行くようになり、ダンススタイル、ファッション、遊び方等、すべてリンクして、ダンスシーンのいわゆるニュースクールが一気に急成長した年でもあった。この年はオリンピック・イヤーで日本以外でも世の中の全ての物事
に活気がみなぎっていたように思う。そんな状況の中、日本でもわりと大きめなダンスイベントもいくつかあったのだが、僕らの視点から見て、イメージ的にしっくりくるものがあまりなく「自分達でやっちゃった方がよくない?」というぐらいのノリで始めた感じ。最初はこんな面倒な事何回もやるなんてこれっぽっちも思ってなかったけど・・・。
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MAINSTREETを制作する面で気に掛けている事は? |
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とにかくクオリティーを落とさない事。MAIN STREETにはDANCERもDJも最高のレベルの人たちが参加してくれている。そのみんなの信頼を裏切らない事。そしてその事を理解して支持してくれているお客さんの信頼を裏切らない事。そして少なくともこの日本の中では最新のことを発信していく事。そして最高の事をやっているとうたっている以上目に見える集客という部分でも常に一番であるという事。など。
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今回は『20th anniversary special!!』という事ですが、今までを振り返って印象に残っている思い出(出来事)は何ですか? |
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まず最初にみなさんにあやまらなくてはいけないのは、『20周年』ではなく、『20回記念』であるという事。気取って英語にしたのが間違いのもと。ごめんなさい。あまりにもみんなとの思い出が多くてどれもが重要だけど、中でも1995年 『REAL NEW SCHOOL』 と銘打って、NEW SCHOOLのダンスチームのみで構成されたvol.9で、すべてのダンスショーが終わったあとの、観客の熱狂的な、そしていつまでも鳴り止まない拍手が忘れられない。 |
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1999年12月31日世紀末の最後の夜、逆の言い方をすると1000年という単位をもともなって新しい世紀が始まったその瞬間を、僕は盟友のBOBBYと共にLONDON近郊のシェフィールドで行われたビッグパーティー『GATECRASHER』のフロアーのど真ん中、DJブースの目の前で迎えた。その空間を共有する数万人がこのミレニアムを同じ興奮を持って迎えられた事への幸せを体全体で感じながら音に反応していた。新世紀が始まったまさにその瞬間、全ての人たちが男女関係なく隣の人と熱く抱擁し合い新時代を祝福し合っていた時、僕は目の前に居たかなり高齢のギリシャ人らしき男性と固く抱擁し、互いを祝福し合った。そこで彼の僕に対して発した言葉がミレニアムという新しい世紀を迎えた僕が最初に耳にする言葉となった。
『Dance music is the best language of the world.』
この時、全身をかけぬけた衝撃を僕は一生忘れる事はないだろう。僕にとってのダンスとは、Dance Musicのみにとどまらず全ての音楽をありのままに体で感じる事だと思っている。
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多くのアーティストがMAINSTREETを経験してきていて、ダンサーが目指す目標の一つの見本的な存在になっていると思います。現在の彼等との関わりや、今後のダンサーに期待する事などはありますか? |
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たしかに現在まで、MAIN STREETだけではないがそれも通じて友好を深めた多数の仲間たちがメジャーアーティストとして大活躍してきた。僕もいろいろな場面でその事を言われるが、そういった彼らはそれぞれの尋常でない努力によってやりたいことをやり続けてきているのである。そしてどんなにアーティストといわれるポジションがあろうとも、殆どの人が基本的にはアーティストである前に一人のストリートダンサーであることを感じさせてくれる。MAIN STREETとしては、そういった人たちも含め全ての仲間たちが『俺はこれまでメインに出てきたんだよ』と胸を張ってもらえるようなものにこれからも続けていきたいと思っている。そしてメジャーだろうがそうでなかろうが、常にかっこいい人たちの交流する場でありたい。
若いダンサーの人達とっては、商業的であったり名誉的だったりする成功も求める事が自然であるし、そうあるべきだと思うが、単純に『踊りって楽しいよね。』とか『かっこいいよね。』という気持ちだけはずっと持っていてもらいたいと僕は思う。
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最高の技術というのももちろん大切なんだけど、それと同じ位出演者一人一人のステージで出す集中力、1つのショーに対する気持ちの入り方、という部分を感じ取って欲しい。ここではそういう表現のできうるメンバーだけが集まっている。だけどMAIN STREETはいわゆるショータイムだけのイベントではない。ショーが終わったら今度はみんな一人一人。踊るも良し、飲むも良し。楽しみ方はそれぞれ自由。遠くから来てくれる人達もたくさんいるはず。精一杯みんなゴールデンウィークのこの1日を楽しんでいって欲しい。 |
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'05/04/20 UPDATE |
Interviewer & Writer:AKIKO |
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