LAに最初はやっぱり「ただ躍りたかった。」っていうのが本望だったかな。本場の振付を見たかったし、踊りたかったし、バックグラウンドのないところで、自分の実力だけでどこまで何ができるのかを試したかったの。あと、心のどこかで、“ここならもしかしたら踊りじゃない何かが見つかるかも…”って思ったのかもしれないし、そう望んでいたのかもしれないな。
アメリカに来た当時は、とにかく色々なクラスを受けつつ、最初はオーディションだけをこなしていけばいいんだって思って始めたんだよね。でも実はそうじゃなかった。私はその時にそれをわかってなかったの。人とのネットワークで仕事が発生していることはアメリカでも同じだし、ビジネスとして、繋がりを作るのが当たり前で、それが当然の流れとして日本以上にはっきりとあった。日本で自分が感じていた以上に、がんがん売り込んでいくことにも悪いイメージがないのよね。 日本にいるときはものすごくラッキーで、VIBEの合う人間と楽しく、DANCEにどっぶりの毎日だった。好きなことをとことんやっていて、気がついたら仕事がついてきてた。すごく素敵なことを色々やらせてもらえたの。この人と繋がれば仕事に繋がるとか、考えて動いたことがなかった。 だけど、アメリカでは私はまっさら、1からスタート。そういう繋がりを自分で意識して作っていかなくちゃいけないことと、その大切さに気が付くのにすごく時間がかかった。
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