FUNKASTICK・男顔負けのミドルスクールヒップホップ 「3人それぞれのステージ、クラブ」 ■ クラブとステージの違いについてもちょっと聞かせてもらえませんか？ M：その辺は自分でどう考えているかとか、自分が知りたいな（笑） T：私はもともと舞台とか好きなんで。ミュージカルとか、やっぱバレエとかやってたのもあるんですけど、それがオーバーグラウンドかどうかとかは別として、そういう、ほんと言えば一般のお客さんが椅子に座って観てる、そういう世界もすごい好きです。 だからクラブで踊ってる時も人の前で踊る責任感っていうのは持ってやっているつもりなんですけど、やっぱり（普通の）ステージで踊る時とクラブのステージで踊る時とでは全然、自分の中での気持ちは全く別物かな。 クラブの時は自分を出しちゃっていいって言うか、ノリノリだったらノリノリです！みたいな感じとか、後はこの音、この音、カン！みたいな。結構、自分を出せてなんぼっていうのがあるんですけど、舞台とかの時は自分を出すって言うよりもその何かになりきって踊るって感じがします。素と何かを演じている、そういう気持ち的には全然違うんで。 前にも普通の発表会とか出たんですけど、ステージでジャズとかもやっているんで、紫色のドレスみたいなのを着て、綺麗なお姉さん風の踊りとかもやって、多分普段私のクラブの踊りとか観ている人とかがみたら想像もつかないようなこともやってます。表情一つにしても全然違うから、それはそれでやっぱ演じる楽しさ、自分は全然普段そういう感じじゃないんだけど、そこでその衣装着て、メイクしてやったらそこではそこでありって世界で、クラブではあまりないそういうのない（笑）。　（クラブのほうでは）なりきってとかじゃなくて、本当に素で恐いとかよく言われるんですけど、私。 M：私もよく言われる（笑）。自分は（ダンス関係の）仕事に縁がない時がすごく多くて、そういう時って、変なひねくれ暮しで、「どうせメジャーじゃん」とか、言ってて。「今度テレビで何々やるんだよ」とか聞いて、「おっ、いいねぇ、いいねぇ」って思えるようになったのも言えるようになったのも最近。 昔は「テレビじゃん」とか言われたりすると焦っちゃって。「テレビだしね、かっこ悪いしね」って（笑）。そういうなにかがあったけど、「踊る」って事に関しては、「演じる」って事もあるだろうし、「自分を出す」こととかもあるけど、やっぱり基本的にはここ（胸を指して）に忠実に。 それはあんまり変わらない。だからお仕事的にレベルアップしようとか、思わない。変な話、ファンカスティックとして来たショーのお仕事とかの話が来た時はこのままでやれるし、私はこれが結構理想の状態。このイベントはこういう風に構えていこうとか。だからハコが大きいから、クラブが大きいから頑張ろうとかないし、小さい場所でも大きい場所でも自分達なりのことができれば一番。それが理想ですけど、なかなか。なかなかね、これ。（笑） ■ さぁ、さっきからずっと考えていたふさこさん。 F：別に考えてないよ。 （一同笑） M：考えていて欲しかったな。（笑） F：ホントになんにも考えていないかも。でも、私もステージとか好きなんですよ。最初はクラブのフロアで踊るのがすごい苦手だったのもあるんですけど。普通のクラブでもちょっとでも舞台があると踊ってるって、そういう気持ちになるんだけど、フロアにお客さんが同じ目線だと変な緊張しちゃって。でもある日ちょっと楽しくなった。…やっぱりステージも好き。ステージの方が気持ち良い。クラブはずっと自分の中で勉強だと思ってやってた。 M：こう踊ってて、この目の位置だもんね。あとたまに、地元（横浜）の方なんですけども、（お客が）座っちゃうからねー、べったりみんなで、こう。ショウになると「座って下さーい」って言っちゃうMCの人がいたりね。ステージで、前の人が立ってて見えないとかなら分かるけど、同じフロアなのに、そんなんねー。 T：すごいよね。今なんか、何て言うかな、HEAVENのイベントほんとに上から見てると… F：ちょっと異様な光景だよねー。 T：なんで来ている人みんなこんなに大人しいんだろうって。 F：うん、うん、うん、うん。 T：一回座ったらそのまま一部の間中ずっーとこうやって静かに座ってるのがすごい。 ■ ここは盛り上がるだろって所で静かだったり？ M：別にDJタイムになって急に盛り上がる訳でもないしね。「上手くなるには」って勉強なんだろうね。よく分からない。イベントにもよるんだよ。場所が一緒でも。その色だよね、イベントの。 ■ PLAYAZ B※とかだったら全然平気でしょ？ M：うん。あれは大好き。東京にきて驚いたのが、ショウを前で見たい人が陣取ってるでしょ。DJタイムの時も踊らないって言う。 ※ PLAYAZ B：毎月第一木曜日に渋谷CLUB ASIAで行われるヒップホップイベント。ノリのよいお客が集まる。 ■ 見てる人もいっしょにノリノリで、楽しみに来てほしいってことですね。