J:んー…それはカポエラだけじゃなくても、何かひとつのことを夢中になって一生懸命にやれば、結果は出てくるんじゃないかなって思う。何でもそうだよね。だから、カポエラをこうやらなかったからうまくなんないとか、ブラジル行かなきゃダメとか、そういうのはない。ただ、夢中になれることを一生懸命にやれるっていうのがいいんじゃないかな。
(ダンスを)オレたちは何にもないところからスタートしたわけで、今の子たちは選べて、日本で習うところもある。環境が整ってるんだから、好きなことを思いっきりやればいいと思うのね。オレたちはそういう環境をもっと作っていかなきゃいけないから。『カポエラを盛り上げたい』っていう気持ちは個々にあって、人口が増えれば、もっと楽しくなるだろうし。だから、今の子はどこでもいいから練習してどんどん上手になって、あのステージに立ちたいとか、カポエラでショーやりたい人がいてもいいし、“オレはメストレ※になるんだ!”でもいいし。わからないけどね。若い子にはいろいろな可能性があるから。だから、オレたちがその可能性を広げてあげる意味でも、どっちかっていうと裏方だね。まぁ、表にも出るけども、これから先もそういうことをやってくと、そういう人たちの為になるのかなぁって思うけどね。
※メストレ(mestre):直訳すると先生、師匠の意。アンゴラ創設者メストレ・パスチーニャ(Mestre Pastinha)や、ヘジォナル創設者メストレ・ビンバ(Mestre Bimba)などカポエラ界には多くのメストレが存在する。
夏:派手な10年でもなかったし…ダンスって地道じゃない。それが結果的に、みんなが上手くなることに繋がるものだから。もちろんカポエラが好きでいた方がいいと思うし。そういう何かを自分たちで見つけながら、仲間も増やしてって、コミュニティみたいなのを作っていけば、それがまた10年経つかもしれないし。
S:下のやつらとかとも、一緒にやっていきたいね。「オレはこういうスタイルなんだけど、どう?」って。張り合いたいしね。そしたらその下のやつらとかもまた出てきて、そういう仲間ができたりとかして…そういう同盟っていうか下のやつらともやっていきたいって思うね。 |