TDM - トウキョウダンスマガジン

TDM Special Interview
「CAPOEIRA JAPON 10th Anniversary 」
(JUN/RYO/SHU/夏目/NON)
10周年記念ライブをやることについてはどういう気持ちなんですか?
 

S:俺は結構ずっと前からやりたいと思ってたんだよね(笑)。みんながいろいろやってるのを観に行ったりして、“お〜やってんなー”って思ってたし。久しぶりにこうやって会えて嬉しいよね。オレはずっとやりたかった。

夏目 夏目(以下、夏):オレも楽しみ。なんか、一人一人個性強いじゃないですか。それが集まって、どんな風になるかなって、それはすごい楽しみですね。

RYO(以下、R):もうみんな経験を日頃から積んでいるから今さら練習するっていうよりも、段取りをどうしていくかだけで、技術的な練習っていうのはもうしないね。どんな展開を見せていくか?って感じだよね。

J:今回OHJIさんから“ダンストライブでカポエラジャポン10周年記念でやってみないか”って言われて、カポエラを見たことない人もいるだろうし『カポエラ文化って何?』って人もいると思うから、今までやってきたものを、広げる機会としていいかなぁって思ったし、まぁ、こっちが楽しむのが一番良くて、それがみんなにとって楽しんでもらえればいいかなと思うんですよね。同窓会みたいな感じで。

今と10年前のカポエラとでは、どういう移り変わりがありますか?
 

R:日本でやる人口が増えたね。当時は、ホントに始めたのが僕らだけしかいなかったのが、今は自分たちで枠を超えて違った団体も入ってきたりして、東京も、名古屋も、大阪も、いろんな都市に団体が存在するようになってきた。ブラジルのスタイルでのカポエラをそのまま継承してカポエラの人口を広めていこうっていう流れは比べものにならないくらい大きくなってる。ただ、考え方としてブラジル人が教えるカポエラっていうのは、格闘技としてとか、スタイルとして教えようとするから、エンタテインメントとして考えるときには、客に見せる要素はすごく足りない部分があるかな。ブラジルのしきたりや客が見ててそれ『は?』って思えるものを飛びぬける自由さをもっているのがカポエラジャポンっていうチームだね。
10年前、エンタテインメントの枠として、やりたいように、見やすいようにって作ってた。それからカポエラを学んできたけれども、クラブイベントに出て、お客さんに一番見やすいように…っていう方向で、カポエラが進んでるっていうわけではないかな。

本来のカポエラのカルチャーについて…

 

RYOR:結局、カポエラジャポンのような形態で、他の団体がショーをするっていうのは難しいんですよ。基本的にクラブっていうのは、なんていうのかな…その枠にとらわれる必要はないのかもしれないんですけど、やっぱり“ダンス”なんですよね。そこにいきなりブラジリアンサウンドで、“身体能力、運動能力、舞踊性”を見せたとしても、“音楽性”としての一貫っていうものにはズレがあるんですよ。ある意味カポエラジャポンっていうのは、それを超えてクラブでパフォーマンスできる存在。他の団体がクラブイベントで通用するかっていうのとは、また別なんですね。

現在と10年前とでは、大分違うと思いますが、いい意味での違い?

 

NON NON(以下、N):始めたのはカポエラジャポンのメンバーの中では皆さんの方が先で、それを見て自分もやりたいって思って始めたんですね。動きに魅力を感じたり、自分が体操をやりたかったのもあるんですけど、飛んだり跳ねたり、カポエラの派手なアクションがすごく魅力的で入っていったかな。ジャズダンスしかしてなかったし、女の子でやっている子を見たことがないし。 ダンスの面で言うと・・・・もちろん、カポエラは簡単にはできないけど、できた時の喜びや、カポエラだけ以外のダンスに対してもすごく活かされている。ジャズの動きの中でも、もっと体が効くようになったし、自分がこう変われるなとか、もっとこう動けるなってわかる。最初は大変だけど、得るものがすごく多いし、ダンスをやってく中でのメリットがすごく多い。 時代のことに関して言えば・・・自分たちの時はまだ情報を得るものが少なかった時代だから、情報がいっぱいある分逆に難しいのかな。何が良いのかわからなくなってるから、自分のチョイスが近道にもなるし、すごく遠回りをする人もいるのかも…どうなんですかね?恵まれてる分、難しいんだろうなって気がするかな。

CAPOEIRA JAPAN:10年前のクラブシーンでは、例えばビリンバウ※っていう楽器を、ほとんどの人が見たことがなかっただろうし、あの時はカポエラっていう音楽がすごく新鮮だったかもしれない。今の子たちってそれから更にショーアップして考えていて、10年経って、シンプルなものから進化しているよね。最近の人は追及して新しいものを作っていったりしているから、恵まれていると思いますよね。

ビリンバウ(berimbau):カポエラのメインで使用される楽器。アンゴラでもヘジォナルでも使う。

← Back121Next →
関連Topics Update:06/03/10
DABDAB
JUN
カポエラを初めて日本で紹介した人物として有名なJUNさん。ダンス界ではカポエラもだいぶ浸透してきたとはいえまだまだ知られていないことも…
...続きを読む
Perfect Combustion oneman-live
Meltin’Pot
数多くのアーティストの振付けや、ダンサーとしても第一線で活躍しているダンス界におけるカリスマたちが“Meltin' Pot”として一挙集結!…
...続きを読む


Back Number