TDM - トウキョウダンスマガジン

SPIRITUAL DANCE LIVE VOL.4 NATURAL MOVEMENTZ PRESENTS.

11/30(Sat)と12/1(Sun)の2日間に渡って計27名のNATURAL MOVEMENTZ ORCHESTRAによるSPIRITUAL DANCE LIVE VOL.4が吉祥寺の前進座劇場により開かれた。

今回で4回目となるこの公演は今まで以上に大きな規模で行われた。2日間で合計3回の公演が行われ、参加メンバーは総勢27名。「みんなの熱意と時間とエネルギーが終結している」そんな舞台だった。今回もゲストダンサーのパフォーマンスがあり、1st.stageにXXX-LARGE、2nd.stageにUHRA、STAX GROOVE、3rd.stageにSIVA、BUTTERとアンダーグラウンドならではの顔ぶれが揃った。ストリートダンサーが舞台で公演する現在、ダンスを表現する場が拡大し、いろんな形になってきたような気がする。今回の公演は<NOWEVER>というテーマにもとずき行われ、より分かりやすくするために4部構成という方法が取られていた。ステージ上の演出もそれぞれの色を意識して表現されており、各章ごとに降りてくる巨大なスクリーンにはその章をより深く理解してもらうための、抽象的とも言える映像が映し出された。ダンサーである彼らが今まで感じてきた事、モノ。築いてきた人間関係を微妙に描写していた。


第一章:「枠」
ダンスにおけるジャンルやスタイル、
時代が作る流行の違いによる差別的な考え方等。

第二章:「壊」
そんなものぶち壊せばいい、あるいはぶち壊す必要があるという思い。

第三章:「無」
壊してしまえば何も無くなるけど、人間と音楽がそこに残っていたので、
新しい「音」を通じて、身体で会話を始める姿。

第四章:「創」
何も無いところからクリエイトする事の必要性と、全てのモノに対しての尊敬、違いとの調和、3つめのバランスが大切であり、最終的に無駄ということはあまりないということ。

※イベントの様子を映像で見ることができます。お使いのOSに応じて、アイコンをクリックして下さい。…Windows OS …Macintosh OS
2002.12.1(Sun)のイベント前半の映像:
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2002.12.1(Sun)のイベント後半の映像:
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ダンスのみに関係してくることではないが、生活する環境の枠が各時代で作られていく。年代を重ねていくと古いモノを大切にすること、新しいモノを受け入れていくこととの調整が難しい時がある。でも、音楽は人間の為にあり、人間は新しいことをクリエイトしていける能力を持つ。ダンサーとして人生を生きてきて、感じたこと、悩んだ事、考えたことを音楽とダンス(身体)で表現してくれた。

1998年より動き始めたNATURAL MOVEMENTZ。過去行われた3回の公演と比較しても、今回の公演は明らかにクオリティーが上がっているのを感じた。 「今よりもっと人々が楽しめる未来があるはずで、でもそれはつまらないやり方をしていたらいつまでも現実にはならず、悪い方向に進むだけだ。やっぱり今をどれだけおもしろく出来るか、と考える事がホントに大切だと思う。」演出担当NUEのこんな考え方から生まれた今回の公演。これからも音とダンスと映像のある空間を体感することで、それぞれの明日が何か新しく、そして楽しくなる様なエンターテイメントを創っていって欲しい。

'03/1/21. UP DATE
Photo&Edited by KIKORI


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