TDM - トウキョウダンスマガジン

MIHO・いつのまにかここにいた
CuteでCoolなシスター系の女の子が目に付く今日この頃。クラブのショータイムでも、チキチキ系で踊る女の子チームは多いよね。そんな彼女たちのオピニオンリーダー的な存在であるダンスチーム"Brown Suger"。今日はMihoさんにインタビューしてみました。
Brown Sugarっていい名前ですよね。誰のネーミングですか?
いろいろ迷ったんですけど、最後はみんなで適当に(笑)。でもいいでしょう?白砂糖みたいにただただお綺麗なだけじゃなくて、自然の甘味というか独特のクセがあるというか…いい響きだなと。そういう女性になりたいですしね。後から知ったんですけどD'angeloの曲にBrown Sugarってあるんですよね。偶然だったけど、いい曲ですよ。
Brown Sugarといえば、シスター系のHipHopを踊る女の子の憧れの対象ですよね。
そうかなぁ?でも確かにスクールに来るコたちからはよく言われます。嬉しい反面怖い部分もあります。いつ飽きられるんじゃないかって。ダンスって人が現れると思うんです。自分のダンスで人が集まってくるだけに怖いというか。けっこう短い間に人気も出てきてますし。
ダンス歴というか、どんなダンス人生を送られてきたんですか?
私の場合、ダンスというより音楽から入りました。ジャクソン・ファイブとかスティービー・ワンダーとか。だから最初はビデオクリップで。でも手に入らなかったので、ミュージカル系のビデオを見てたかな。フレッド・アステアのビデオとかも見ましたよ。ブラックな音楽とは長く付き合ってるけど、ストリート系のダンスと出会ったのは、TRFが活躍を始めたぐらいの時からかな。HipHop暦は意外と短いんですよ。
どんな活動をしてきたんですか?
チーム結成してから約2年。まずNice&Smoothのオープニングアクト。'98年に、「ビートマニアDX2」(コナミ社)のゲーム内に出てくるダンサーをやりました。あとテレビ東京の「Break Beats 2」への出演。クラブイベントでは「Front line」、「Smoking Garage」、「Dance Flash」などに。「踊り屋」(*)系のイベントにはよくお世話になりました。最近はCRiBとのジョイントで去年7月にデビューしたR&B コーラスグループ「F.O.H.」のバックダンスもやってます。
※Dance Flashをはじめ、大きなイベントをオーガナイズしているダンス業界では老舗のイベント会社。
Brown Sugarのスタイルを例えると?
チームで目指しているノリはN.Y.のSister風?お洒落でイケてて、踊らせると最高!ちょっと時代をリードしていく様な黒人の女の子達。N.Y.に行った時にピンときて。

ダンスについては、今のメジャーな感じは好きです。それにプラスして昔のソウルであるとか、ステップとか、自分でいいなと思ったテイストをプラスしてやりたいですね。例えば黒人のジャズプレーヤーなどがかっこいいと思うんですよ。リズム、グルーブ感、あの何とも言えない空気感とか彼らの仕草とか…。そういうものを取り入れたりして。だからショーにも色々出演しているんですが、これからは日本にいるブラックの人が来るようなイベントで踊ってみたいです。本場の人の反応を見てみたいというか。

今風なものではファティマ・ロビンソンという振り付け師とか。昔のテイストだと「ソウル・トレイン」とかいいですね、あのリズムとかグルーブ感、空気感をうまく表現したいです。
Mihoさんにとってダンスとは?
自分自身を楽しませ、開放するもの。ファッションでもあるかな。

でも一言で言うとダンスは出会いかな。

同じものに出会っても、心に響く時期っていうのがあると思うんです。私は最初はHipHopを踊っていなかった。でも今思うと当時出会っていたかもしれないけど、私の心に響いていなかっただけかもしれないんです。心に響いて、好きだと思ったものを素直に追いかけたら、いつのまにかここにいたという感じ。HipHopとの出会いも、Brown Sugarのメンバーとの出会いもそう。

これから何かを始める人にもそれは伝えたい。やりたいことが見つかったら、追いかけるべきだと思うんです。メディアや他人に左右されず、自分の心に素直に耳を傾けてみて欲しいかな。知らないところにいいモノがあったりするから、アンテナをしっかり張って、自分がいいと思ったものは貪欲に吸収して欲しい。

私にとって今までそうやって生きてきたことの、出会ってきたものの積み重ね、証がダンスです。
小麦色の肌が魅力的だったMihoさん。自分をしっかり持った、大人の女性、ハンサムなオンナ。同性の私から見ても、Koolなお姉さん。まさにBrown Sugarな女という感じ。Mihoさんのダンスはこれからも多くの人の心に響くんだろうな。これからの彼女が何と出会い、どのようにダンスと関わるのか、ガールズ系のダンサーにとっては要チェックだと思います。
'00/05/23 UPDATE
Interview : TOMOKA



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