僕たちは2人でいると何もかもが上手くいくんです。

TDM

：

ダンスをはじめたきっかけは？

LES TWINS

：

母がカリブ海のグアダループ出身で、僕たちは兄弟がたくさんいる大家族だったんです。 家にはダンスがあふれていて、いろいろな音楽で全員が踊っているような環境だったので、気がつくと踊っていました。 パリの地元にあるクリミナルズ・クルーにも所属していて、母はずっと反対していたけど、ふたりとも10歳の頃にはプロのダンサーになろうと決めていたと記憶しています。

TDM

：

モデルとしてのキャリアもお持ちですが、ダンサーとしてステージ に立つ時と何か違いや共通点はありますか？

LES TWINS

：

ダンスは自分たちの人生、すべてを表現するものだから、オーディエンスに向けて、すべてのエネルギーをこめています。 モデルは、そのブランドや服をクールに魅せることが大事です。 所属しているモデル・エージェンシー（注：NEXT MODEL MANAGEMENT）が機会を与えてくれるコレクションのランウェイの仕事は貴重だし、ファッション業界のコネクションも大事にしています。 また、ストリートダンスは、ぼくたちにとって自分を表現するすべてなので、ファッションも大事な要素です。 バトルでもステージでもワークショップでも、音楽と同様にダンスを演出するものとして、大事なブランドとアクセサリには手を抜きませんね。

TDM

：

ビヨンセと一緒にステージを創るという、ダンサーとアーティストが対等な、とて も理想的な関係性を築いていらっしゃいますが、そうなれた理由はご本人なりになんだと思いますか？

LES TWINS

：

ビヨンセと僕たちの関係は特別なものです。 彼女は、YouTubeで僕たちを知って以来、ずっと探してくれていました。 ですので、初めてアトランタで会った時は感動的でした。それ以来、家族のように彼女とは心が通じ合っていて家族的なつながりがあります。 ビヨンセは常に上を目指していて、追求するエネルギーも驚異的だから、僕たちも競争しながら鍛え続けているし、 その瞬間瞬間が喜びそのものです。

TDM

：

本当に仲の良さが伝わってくるお2人ですが、似ていることは、違うこと、リスペクトしていることは？

LES TWINS

：

僕たちは2人でいると何もかもが上手くいくんです。 お互い競争心が強くて、2人で上を目指していくからリミットがありません。 他のダンサーから影響を受けることはないけど、お互いからは厳しい批評も交換するし、強く影響を受けています。 好きなもの、ファッションや食べ物、音楽はとても似ているけど、漫画「NARUTO」の好きなキャラクターは違うんです。ロランはヤマトが好きで、ラリーはサスケが好き。

TDM

：

お互いの意見の相違があった場合は、どの様な感じで解決する事が多いですか。

LES TWINS

：

たいがいは、お互いの考えていることがわかるのですが、大事な場面で意見が違うときは とことん話し合って、大きな喧嘩もしょっちゅうして解決します。

TDM

：

即興かと思うほどの早さと複雑な動きを2人が同時にやることで、振付なんだ！と驚きと感動があります。振付を創る時はどちらかが中心になって作りますか？それとも2人で？

LES TWINS

：

ショーケースの振付はどちらがするとは決まっていません。 また振りを創りながら音を作り、編集をしていくんです。

ダンス、音楽、映像、この3つが揃うと世界現象が起こせる時代。

TDM

：

世界各地を訪れてみて、今のダンスシーンをどう感じますか？また、日本のダンスシーン、ダンサーの印象は？

LES TWINS

：

日本は技術の高いダンサーが多いし、素晴らしい若い才能を発見することも多いです。 6月に来日した際に、小学校の体育の特別授業でダンスを教えたんですが、そのような教育の現場にストリートダンスが取り入れられて行くなど、恵まれた環境にありますね。 ヨーロッパの国々は、移民も多くてたくさんの文化が混ざっているので、自分たちのルーツや人生までも表現するエネルギーの高いダンサーがいるというのが相違点だと思います。

TDM

：

いろんな国でいろんな表現者と出会ってきていると思いますが、印象に残っている ことや思い出、エピソードがあったら教えてください。

LES TWINS

：

ストリートダンスシーンはいまやグローバルなものになっています。 ぼくたちはフランスのダンサーだけど、2008年にYAK FILMSのメンバーとクラブで出会って、その場で撮影したフリースタイルの動画がYouTubeでヒットしてアメリカでも知られるところとなりました。 その後、サンディエゴのWorld of Danceのゲストに招待されて踊った動画がさらに大きな再生回数を記録して、それがきっかけでロシアや東ヨーロッパからも招待されることになりました。 YAK FILMSの彼らはアメリカのクルーだけど、同様にいまではヨーロッパや他の国のダンスファンに広く知られています。 ダンス、音楽、映像、この3つが揃ってYouTubeやSNSによって世界現象になる時代、だからこそ、ぼくたちはひとつひとつの都市や街に行ったときに、リアルにダンスファンの人たちと交流することが喜びです。

TDM

：

感性やダンス、あるいは価値観等で刺激や影響を受けた方はいらっしゃいますか？また、どんなところでしょうか？

LES TWINS

：

ダンスで影響を受けた人はあまりいないですが、ウィル・スミスをはじめ、自分の才能をつきつめているアーティストを尊敬しています。

TDM

：

好きな食べ物は？また、健康やボディをキープするためにケアしていることは？

LES TWINS

：

日本に来たら食べたいものは、鉄板焼き、焼き肉です。 パリにいるときは、母の作るグアダループの料理が一番です。 ダンスのからだをキープするのはダンスです。 だから、ワールドツアーの合間にもクラブで朝まで踊るし、バトルにも出るし、ワークショップも全力投球します。 あとは、機会があればあらゆるスポーツを楽しんでいます。 日本ではバッティングセンター、卓球、フットサルが楽しかったかな。

TDM

：

今興味のあることはありますか？(音楽、アート、ファッションなど)

LES TWINS

：

音楽、アート、映画、ゲーム、ファッションは古いものから最新のものまでチェックしています。いま興味があるのは映像技術です。

TDM

：

LES TWINSのこれからしてみたいこと、展望は？

LES TWINS

：

まだ言えないことも多いけど、いろいろなプロジェクトが進行しています。 エンタテイナーとしてLES TWINSならではの表現をしていくので楽しみにしていてください。

TDM

：

お2人のようなダンスアーティストを目指しているダンサーへのメッセージを！

LES TWINS

：

自分を解放して、自分を信じて、自分の表現をしてください!